「元親―。」

「あ?どうしたんだよ?」

「元就とは何時何処で出会ったわけ?」

「元就と、か。」





小さい頃、出会ったとき





「っていうかよ、俺と元就の出会いなんてそりゃもう、普通っていうか何て言うか、聞いていても楽しくは無いと、思うんだがな。」

「ふうん、まあ教えてよ。何か二人仲良いじゃんか。まあ、なんていうか。参考に!」





なんの参考にするツモリだ、と言われたがそこはあえてスルーして。
「お願いしますッ!」と言うと、「しょうがねぇな…」と言って、元親は喋り始めた。





何時だっただろうか。とにかく、小さい頃。
俺の父上が、何処かに和議か何かを結びに行って、俺はずっと屋敷で一人ぼっちだった訳だ。
まあ、暇で暇でしょうが無くてな。城下町にある、全然人が居ない森の中の野原で遊んでたら。

元就に出会ったんだ。





『お主、そこで何をしておる?』

『お花、……摘んでるんだあ。』

『ふうむ、花など摘んで、楽しいのか?女子のすることは良くわからぬ。』





「…。ちょっ、待て。ストップ!
今さっきさ、聞き間違いでなければ。………女子って、言わなかった?」

「え、あ、ああ、まあ…そうだな。」





が疑問を一つ、元親に訊くと。さも、答えにくそうに元親は言葉を濁した。
「なんていうか、」「その、」という言葉ばかりを繰り返す。

何が言いたいのだろうか。ハッキリしてくれ、元親。そう思っていると、後ろからの疑問に答えるような声が聞こえてきた。





「元親はその時、女装をしておっ「ギャァァァァ!!!」

「あ、元就。」





振り向けば、から少し遠いところに元就が立っていた。
元就は、今さっきの元親の叫びに顔を歪めつつ、達の近くに来た。





「……元親、五月蝿いぞ。ああ、、どうしたのだ?このようなところで。」

「ん、昔話してもらってたんだよね。うん。元親と元就が出会ったときの事をさ。
…それにしても、…女装…って言葉が聞こえたんだけど。気の所為だよね?」





元就がの横に座り、言葉を紡いだ。
それに返事を返しつつ、今さっきの言葉に入っていた“女装”が聞き間違いで無いかを。訊いた。
すると、「いや、気の所為ではないぞ。我はそういった。」と、言ってきた。

え、マジで。女装?あ、そっか。史実では元親は<戦いたくないから>って、理由で
女装してたって聞いたことがある。うん。そっか。

元親が「うああッ!やめろよっ!ちょ、おまっ……!!」と、頬を物凄く赤くして、元就に抗議する。





「おまっ、仮にもよぉ、普通、そういうのって秘密とかにしねぇか!?」

「…何故だ?真実を話すことはそんなにもいけないことか、元親。」

「いやいやいや、そういう訳じゃなくてな、お前…。
俺の忘れたい過去を、…普通…」





元就に言い返せないのか、元親の言葉はドンドンと小さくなっていった。
が、元親を慰めようか慰めまいか迷っていると、元就が言葉を紡いだ。





「……銀色の髪の毛を、肩まで伸ばしていたし、着用していたモノも、女用だったからな。
我は驚いたぞ。何故、このような所に、女子が、と。」

「へ、へえー…」

「声色も高く、本当に女子のようだったからな。小さい頃の我は“女子”と思い込んでしまった。」

「可愛かったの?」

「ああ、まあ……可愛い、と言う部類に入ると思うぞ。」

「へえ…見たかったな…。」





そう言葉を漏らすと、元親が即座に「何言ってんだ、お前ッ!」と、怒ったように言葉を紡いだ。
いや、だって見たいよなあ。元就が可愛い、って言うんだから。きっと物凄く可愛かったに違いない。

っていうか、小さい頃…って事は。元親はきっと眼帯をしていなかったのだろう。
と、言う事は!元親の片方の目の色がわかる。

うーわー、どうなんだろう。片方の目と同じ色なのだろうか。
それとも、オッドアイなのだろうか。

良く、ホームページとかではオッドアイ説が多いけど。どうなんだろうか。訊いてみよう。





「ねえ、元就。」

「ん、何だ?」

「元親の、眼帯してるほうの目、何色なの?」

「何色、か?
確か─…、目の色は「はいはいはい終了な!終了!!」





元親が、元就の口を塞いで、そこから先、言おうとした言葉を止める。
……うーわー、訊きたかったのに。切ない。ちょっと真面目に永遠の謎ですけれども!
秘密か!二人の秘密なのか!!

そんなの心なんて、知らずに、元親は「じゃあ、昔話は又、何時かな!そう、何時か!!」と言って、
元就の口を塞ぎつつ、立ち上がって後退をして、何処かへと行ってしまった。



何やら、少しはなれたところで、
「元親ッ!我の口を塞ぐなど…、言語道断!我の輪刀で成敗してくれよう!」と言う声に続いて、
「ちょっ、アレは不可抗力っつーか!っていうか何処から出したその武器――!!」という声が聞こえてきたのは、気にしないことにした。

…世の中には気にしちゃいけないことがあるんだよ、うん。



今日は。
元親と元就が出会えたときの事を、少しでも知ることが出来たから。

それだけでも、よしとしよう。うん。

少し晴々とした気分で、は自分の部屋へと戻った。






(終わり。)

どうなんだろう。姫若子さん。うん。昔、リクエストが来ていたのですが…。
書く、書こう!とか思ってたのに、何故かこんなにも遅くなったという。まさかのミステリー。いや、冗談ですすんません。
元親の眼帯(?)で隠されている片目の色は永遠の謎だと思っております。
ちなみに私はオッドアイ推奨派です。(関係ない)

2006.3.12