かけがえのない、約束




「なーあー、っ。」


「なに、ラビ。」


「こんな良い天気なんだからさー、
 ほら、外に出て遊ぶ、とか。しようさ!」


「こんな良い天気だから外に出ないの。
 暑い、暑い、暑い!!」


「それは夏だから仕方無いさ!」


「くぅあ!もうは冷たい場所でしか生きていけないー!」


「…冬は“暖かい場所でしか生きていけないー!”って、言ってたさ。」


「…それは…ほら、人間だから…理想が。」


「うーあー!そんな理想とか言ってたら何時までたっても外に出れないさ!
 早く外に出るー、そして俺と遊ぶんさ!」





そういって、ラビは急に立ち上がり、に向かって手を差し出した。
暑い所、は…、まあ普通だけどさ。
今日は…、ギンギン太陽が地面を照り付けてるのに。
こんなにも、暑いのに。


は少し心の中でため息をついてから、ラビの手を取った。
暑いのは、あまり好きではないけれど、ラビと遊ぶことは好きだから。

ラビは手を取った事が嬉しかったのか、顔を嬉しそうに綻ばせて、笑った。
…うーわー、可愛い…。
…って、何を考えているんだ…!!

ラビは意気揚々と歩き出した。
はその後ろをついて歩いていった。
教団を出て、森の中に入り、かなり歩いた。






「此処さ!」


「…此処?」





ラビが急に立ち止まると、嬉しそうに両手を広げて、そういった。
周りは木ばかり。森林浴が出来るね、此処は。
葉っぱ達がこすれあって、サワサワと綺麗な音を出している。

外は暑い筈なのに、なぜか此処だけは涼しかった。

ラビは又、嬉しそうに言葉を発した。





「涼しいだろ?」


「うん、涼しいね。」


「此処なら、の反論は無いさ!」


「…うん、そうだね。」


「そうそう、んでさー。
 俺、今度任務に出かけるから、と、どうしても此処に来たくて。」


「え、任務?」


「そうさ!任務に明日から出かけるんさ。」


「…え、早めに教えてくれればよかったのに。」


「…まあ、言い出す機会が無かった、って言うか…。」





そういって、ラビは少し苦笑交じりに笑った。
その後、何処に隠し持っていたのか、大きなカバンを取り出して、中から小さなお弁当箱を出した。





「任務、何日もかかるから。
 俺、の傍に何日も居られないの、いやだから…。
 今日だけ、俺と一緒に遊んでくれればなあ、って思ったんさ。
 だから、俺と一緒に少しだけ…、ピクニックしようさ!」


「…微妙に恥ずかしい事言うね…。
 うん、ピクニック、しよっか。」



「っ!やったさーー!!
 んじゃあ、俺弁当作ってきたから、一緒に食べようさ!」





そういって、ラビは又何処からか取り出したのか大きなカバンからレジャーシートを出して、
地面にひいた。
その上にラビが座り、も座る。

今さっき持っていた弁当箱を開けて、「さっ、一緒に食べるさっ!」と言った。
お弁当の中身はサンドイッチ。

ラビは少し照れながら、「これ、俺が一人で作ったんさ。」と言った。
多少不恰好だけれど、美味しそうなサンドイッチ。
其れを一つとって、口に運ぶ。

やはり、美味しい味がした。





「…美味しいよ!」


「あ、やったさ!
 俺、頑張って作ったから…、にそう言ってもらえると嬉しいさ!」





そういって、ラビは又笑った。
何だか、その笑みが凄く愛おしく思えた。


その後も、二人でサンドイッチを食べながら、話をして。
すっかり日が赤くなって来た頃、ラビが「じゃ、帰るさ。」と言い、お弁当箱とレジャーシートを片付け始めた。
も其れの片づけを手伝った。


片付けは直ぐに終わった。
何だか名残惜しかった。

ラビは少し悲しそうに笑いながら、「じゃ、戻るさ!」と言って来た。
帰り道も、来たときと同様、手を繋いで帰った。

教団前に着いたとき、ラビと手を離した。





「…じゃあ、な!ーっ!」


「うん、バイバイ!
 任務、頑張ってね!!」





そういって、ラビに向かって手を振る。
ラビは手を振り替えしてくれた。

ラビが見えなくなるか、と思ったその時。
はラビの方に向かって走って、片方の手を握った。
ラビは突然の事に驚いたのか、驚いた顔をコチラに向けてきた。

は何をしているんだーー!!

少しの後悔がを襲った。

ラビが少し苦笑しながら、「なにさ?」と聞いてきた。





「え、あ、あの…。
 ラビ、任務から帰ってきたら…、又ピクニックしよう!?
 今度はがお弁当作るから…。」


「…え、本当?」


「うん…。
 その、…、頑張って作るから。
 だから…、その…、任務から、無事に帰ってきてね。」





途中から自分が何を言っているのか分からなくなってきた。
人に、伝えたいことを伝えるのって、こんなにも難しい事だったのか、と少し思った。

ラビは少し嬉しそうに笑いながら、
の右手の小指と、自分の左手の小指を繋がせた。
少し驚いて、ラビを見ると、ラビは満面の笑みを浮かべていた。





「…約束さ!!」


「…うん!」





約束をしてから、自分の部屋へと戻った。
…あああ、約束しちゃったよ。どうしよう、恥ずかしい。
けれど、あのまま別れるのはかなり嫌だったから。

あの行動に出た。

本当に恥ずかしかったけれど。
今は少し満足感で一杯だから。




胸に残るのは、
ほのかな温かさと、
キミの笑顔。





(終わり。)

(あはははは。笑うしか無い。
 ってか恥ずかしいです。恥ずかC−!(古)
 日常の幸せが書きたかったんです!
 甘ずっぱい小説を書くのになれようと頑張ったんです。
 けれど…。駄目でした。
 ラビ、短編では初書きです。
 壊れてたり、これラビ?見たいなシーンがありましたが、気にせずに!
 それではでは。
 タイトル考えるの苦手です。嫌いです。
 2005.8.28)