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Act5.買い物に行きましょう 1 朝、目が覚めた。カーテンの隙間から差し込む光が部屋を暖かに照らす。 うん、眠い。まあ、けど起きなくては…!そんな事を思いつつ、重い身体を持ち上げて、自分の部屋から出た。 ら。 「殿、おはようでござるよーっ」 「……おはよう、幸村」 がそう返すと、幸村は嬉しそうに笑った。 え、何。の部屋の前ですよ。え、ちょ、なんでこんな所に。 そんなの疑問に答えるかのように、幸村は言葉を続けた。 「殿が起きるの遅いで御座るから、起こそうと思ったんでござるけど、 流石に女人の部屋に入るのは、はれんちでござるし、それに会って間もないのにそんな事してはいけないかと、思って…… 逡巡していたら、殿が出てきた……ので御座るよ!」 なにやらニコニコ笑顔を浮かべながら幸村はそう言った。 そうか、そうか……。が遅い……んだ。いや、でもさあ。まだ7時っつーか何て言うか。 幸村、一体何時に起きたんだ。そんな疑問が頭を掠めたけれど、聞かないことにしておいた。 「それにしても……」 「どうしたでござる?」 「……なんていうか、服、買いに行かなくちゃ……駄目だよね」 「服……、で御座るか?」 「うん。そう、買いに行こうね、後で。先に朝ごはん食べなきゃー……」 そういい終わってから欠伸を一つ、した。 うーん、眠い。足取りも重いし。フラフラ状態だ。誰かオラに力をわけてくんろー! そんな事を思いつつ、伊達の寝ているであろう部屋、…つまり、リビングに足を運んだ。 ああああ伊達が寝てたら、寝顔が見れたら、元気モリモリになるのに。元気百倍になるのになあ。 そんな淡い期待を頭に浮かべていたが、やっぱり幸村起きてるし政宗も起きてるだろうな、という結論に達してその願いは儚くも敗れ散った。 案の定、リビングにはソファーに座ってる政宗が居た。 あ……、寝顔、見たかったな……真面目に。夜、見に行こうかな。だめか。それこそ変態じゃん。 政宗はの存在に気付いて、下を向いていた顔をこちらに向け、話しかけてきた。 「Good morning!」 「あー……イエー……?」 「Ah……、なんだ、眠てぇのか?」 「うん。凄く。でも、ね。一応することあるし……」 がそう言うと、政宗は「へぇ」と返してからソファーから立ち上がり、に近づいてきた。 な、ななななな何ッ!? 動揺する。は何か変なことをしたのか! 焦っている内に、政宗がの目の前に立つ。うあああ何ほんとに何! すいません変な事言いましたか! そんな事を思って、「すいません」と謝ろうとしたら。頭の上に手が乗った。 ……は い ?ハイ、何がありましたか。乗せられた手は、の頭を優しく撫でてくれた。 「……まあ、無理はするんじゃねぇぞ」 「へ、あ、……ハイ」 政宗は一言、そう呟くと、又ソファーに腰掛けてしまった。 ヤ バ イ 。 何がやばいって、おまっ、政宗に頭撫でられちゃったよー!! え、何で、何で、何で。 っていうか、頭撫でるなんて反則だって! 政宗さん!! 昨日、会ったばかりの人の頭撫でるなんて! ちょっ…、政宗にとっては普通なのだろうか。 そんなの、女の子にしたら イチコロデースヨー。 回らない頭が急速に回り出す。後ろで幸村が「…殿、どうしたでござる?」と不思議そうな表情を浮かべて問いかけてくる。 どうもこうもちょっと政宗が頭撫でてきてかなり舞い上がっておりますよーうへへ。 なんて、そんな事、いえるはずもなく。乾いた笑いで場を誤魔化すことにした。 「な、何でも無いですよアハハ」 「そうでござるか? なら良いのですが……」 「えええっと、、朝食作ってまいりますよ!」 何やら噛みそうになりながらも、そう答えて直ぐにキッチンへと向かって、朝食を作った。 まあ、作ったっていうか食パン焼いてバターやらジャムやらつけただけだけど。 それを皿に盛って、二人に渡す。 幸村は「な、なんで御座るか、これは……」と、怪訝そうな表情を浮かべ、 政宗は「何だ、美味そうじゃねぇか」と、少し期待したような表情を浮かべた。 「美味しいよ、パンっていうの」 「ぱん、でござるか……?」 「へえ、パンか……。じゃ、いただきます」 政宗は少しパンを眺めてから、そういった。 けれど、食べ方がわからないのか、「どうやって食べるんだ?」と訊いてきた。 それに、「手で持って食べるんだよ」と言いつつ、実演してみると 政宗は「ふうん」と言って、手で食パンの片隅を持ち、 口に含んだ。 「……美味い」 「あ、良かった。まずい! もっとマシなものよこせ!! とか言われたら、どうしようかと思ったよ」 「いや、普通……そんな事、言わねぇだろ……」 そんな事を言いつつ、政宗は苦笑した。うあああどうしよう、クリーンヒット。格好良いよ。 政宗が少しずつパンを食べるのを見て、幸村も恐る恐るパンを口に運んだ。 「! 美味しいで御座る! このようなものがあったなんて! ぅぉぉおお館さばぁぁぁぁ!!」 「うるせぇ」 幸村が、何か感動したのかどうなのか、いきなり叫び出すと同時に、政宗が幸村の頭を軽く叩く。 幸村は「なっ、何するでござるっ!」と、少し怒ったように言葉を紡ぐ。其れに政宗は「Ah,五月蝿いから叩いただけだ。You see?」と、言葉を返す。 其れに返す言葉が無いのか「うっ」と言った後、幸村は口を塞いでしまった。 「変な言葉ばっかり使って、政宗殿は変でござる」 「ばーか、これはなあ、異国語って言うんだ。仮にも智将、学べよ」 「別に、某はそんなもの学ばなくてもいいでござるし、第一、異国になんて行きませぬ」 「そうかよ、HA! 時代遅れだな。異国からは色々と、ものが流れてくるんだぜ。それこそ火縄銃とかな」 「……織田殿、でござるか」 「Yes!」 なんだろう……この二人、何やらほのぼのしてる。確か公式では宿命のライバルだっけ。そんな風には見えない。 何やら親子みたいに見える。さしずめ、父が政宗、子供が幸村だろうか。 幸村が、「うおおおお父上ぇぇぇぇ!!」と言って、政宗がそれに「Ah? どうした、幸村」と返している二人を想像して、何やら少し笑えた。 全然似合わない……! 「…? なんだよ、急にニヤニヤして。どうした」 「え、ああ、ごめんごめん」 「…?」 政宗が、がニヤけているのに気付いて怪訝そうな表情を浮かべ、そう問う。 それに言葉を濁してかえすものの、政宗は少し納得いかないような表情を浮かべた。 だけど、深く追求することはなかった。助かる。 二人がパンを食べている最中に、は政宗達が着ることの出来る服を探した。 お父さんの服とか。無いだろうか。もしくはデカイ服とか。 そんな事を考えつつ、探し回っていると、あった。都合よく。上下二着ずつ。 それを手に政宗達のところに戻る。政宗達はパンを食べ終えたようで、手をあわせ「ごちそうさまでした」と言っていた。 幸村が、に目をやり、両手に抱えているモノを見て、言葉を漏らした。 「どうしたでござるか、殿?」 「ん、着替えてもらおうかと。ずっとパジャマじゃ駄目だしね」 「ぱじゃま、……ああ、この服のことで御座るか」 「そうそう」 そういいつつ、政宗と幸村に服を手渡す。 政宗は其れを手に取り、渋々と眺め「なかなかCoolじゃねぇか」と呟いていた。 幸村は、少し怪訝な表情を浮かべて、に問いかけてきた。 「殿、どうして……その、この服に着替えるんでござるか?」 「えっとね、キミ達の服を買いにいくわけですよ。 の家には、見た限りじゃ、その二着しかないから」 「そうでござるか……」 がそう答えると、幸村は納得したような表情を浮かべた。 二人に、着方を教えてから、はその場から退散。居ても良かったけれど、それじゃあ痴女だ。 っていうか二人から『ちょっとどっか行っててください』的なオーラが漂ってきてたので、はリビングから出た訳だ。 自分の部屋に戻り、何処に服を買いに行こうか考えていると、十分程度後に、「殿ーー!」と幸村の呼ぶ声が聞こえた。 「はいはーい」と言いつつ、幸村たちの居るリビングへと戻る。リビングに付いた途端、幸村が「殿、これで大丈夫でござるか?」と訊いてきた。 ……現代の服を着た二人は、さながらモデルのようでした。いや、うん。本当に真面目に格好良い。萌える。 そんな事を思いつつ、「大丈夫! 完璧! バッチグー!」と答えると、 「ばっちぐう、でござるか? ……意味……は、わからないのですが、まあ大丈夫って事でござりますな!」と、言いつつ幸村は笑顔を浮かべた。 ど、どうしよう……ドキがむねむね。……冗談。何言ってるんだろう、自分。 寒い。心の中は吹雪。変な事を言うべきではなかった。 ……まあ、本当に、言葉で言い表せられない程、二人はとても格好よかった。 少しその姿に見惚れつつも、「じゃ、じゃあ買い物に行きますか!」と言葉を発して、玄関に向かって歩いた。 自分の靴を履いている最中に少し気付いた。二人の靴、どうしよう。 …確かお父さんの靴、あったよね。あった筈。あったといってください。 そんな事を考えつつ、そこらへんを探ると、意外にも簡単に靴は見つかった。しかも二足。 どうしよう、こんな所で運使い果たしているのではないだろうか。 微妙な不安に襲われつつも、二人に靴を履かせて玄関の扉を開けて、外に出た。 →NEXT 後書き。 中途半端なところで切ってすみません。いやでもまあなんつうか。もう!(何) だから続き物です…!!!次は2です。 っていうか、話が凄い変わってますね。なんか笑えます。へんな人です。近寄ってはなりませぬ! それではでは! 2006.3.1 |