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「暑い」 なんでこんなクソ暑い中、学校へと向かわなければならないのだろう。 BASARA学園 登校 田舎だ。見渡す限り田んぼが広がっている。 この田んぼが続く限り、ずっと自転車に乗ってこいでいけば、 視界に見えてくる学校。 BASARA学校。この辺に一つしかない、学校だ。 通っている人数も少ないので、クラスは1つだけ。席が学年順に分かれている。 授業は、先生が黒板に書く問題をひたすらに解くだけ、わからなかったら先生を呼び出す。そんな感じ。 この前、夏休みがはじまって、「やったー!遊べるー!」とか想っていたら、夏休みのしおりに 『夏休み中、全校登校日があります』って書いてあったので、は今、自転車をこいでいるのだ。 っていうかなんですか!本当にもう。登校日って。有り得ないよ。 夏の太陽がさんさんと照りつける中、は学校への道を急いだ。 * 「あっ、っ、ーっ」 少しの疲れを感じつつ、教室に入ると、蘭丸が突進してきた。 おおおう、凄い痛いよ、腹に、腹に効いたよ! くうう、と声に漏らさずに痛みに耐えて、蘭丸に返事を返した。 「ですよー…、おはよう」 「うんっ、おはようっ!」 「蘭丸は今日も元気だねー…」 「うん、は…元気じゃないなあ。どうしたの?」 「うーん、暑い中、此処まで来るのはかなり苦痛でさ…」 あはは、と乾いた笑いを続けると、蘭丸が「なんだ、そんな事かー」と、あははと笑いながら言葉を発した。 そ、そんな事って!違うよ、暑いんだよ!?そんな事ですまないよー! そんな事を考えていると、蘭丸が何か思いついたように、顔を輝かせての方を見た。 「…そうだ!も蘭丸と一緒に登下校しようよ」 「…へ?」 「信長様が、車を持ってるからさっ、それでいっつも一緒に登下校したら、全然暑くないし。 一緒に居られるし!一石二鳥じゃんか」 「あ、ああー、そうだねー」 蘭丸が、笑顔で「うんうん、そうだよー」と呟いているのに対し、はなんだか表情が暗くなった。 いや、信長様って…校長、だよね…。あの魔王って言われてる。 そんな人と一緒に登下校したら…ムリムリ、絶対に無理! 威圧で殺される。死ぬ。 苦笑を浮かべつつ、「……あ、はは、多分、許してくれないよ…校長が」と途切れ途切れに言うと、 蘭丸が「えー!」と眉尻を下げ、なんだか哀しそうな表情を浮かべた。 「大丈夫だよっ、信長様やさしいし! 蘭丸も頼むからー!!」 「いや、信長様…校長が優しいのは蘭丸と濃姫だけだよ…」 「大丈夫だよー!」 「……あ、ほらほら、もうすぐチャイム鳴っちゃうよ、席に座んなきゃ、ね?」 「…ちぇっ」 苦し紛れに、蘭丸を自分の身体から離そうと、言い訳のような言葉を発すると、 蘭丸はつまらなさそうな表情を浮かべて、から離れていった。 つ、疲れた……。これでもうなんか気力の半分は失われた。HPは二分の一ですよ。 自分の席へと歩き、座って、机の横に鞄を置いた。 ふう、とため息を吐いていると、横の席の元親がニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら此方を見てきた。 「ナンデスカー。元親さーん」 「…いやあ、お前、ご愁傷様だな、って思ってな」 「見てたんならさ、助けてよ…、いや、蘭丸の好意はありがたいんだけれどね!本当に」 「助けられねぇよ、俺、子供苦手だしな」 「ああ、うん、この前、いつきちゃん泣かしてたしね」 「…それは、しょうがねェだろうがっ!俺は子供が苦手なんだよ!」 「うわーうわーうわー、元親が苛めてくるよー」 助けてー幸村ー。 そう言いつつ、目の前の席の幸村の背中をつんつんと突いた。 途端、幸村が「へ?何でござるか、殿」と此方に振り向いて問う。 「元親が、苛めてくるんだよ。酷いよね!」 「なにぃ!?元親殿、女子をいじめるなどと…! はははは、破廉恥でござるぅぅううう!!!!!」 「え、いや、何か幸村、変な方向に妄想してない?」 「この幸村、殿が苛められているのに気付かぬとは、一生の不覚! 元親殿、成敗してくれようぞ!」 「えっ、ちょっ、やめ!俺、いじめてないし! あ、ほら、真田!もうすぐチャイム鳴るぜ、な!」 「むう、……元親殿、殿をいじめてはいけませぬぞっ」 「わかった、わかったから!」 元親が、情けない声でそういう。 幸村は、少し納得のいかない表情を見せたけれど、前を向いて座っていた。 何秒かしてから、キンコンカンコン、とチャイムの音が鳴りはじめた。 →NEXT (後書き) 学園BASARA。書いたのですよー。学年登校日、っていうのは本当にあるそうですね。 私だったらゴメンです。そんな、夏休みなのに!ってな感じですか。 マイペースに更新していきたいと想いますー。それでは。 2006.8.2 |